住吉山長松院正門新築及び参道他整備の建築データ
- 用途:門・塀 参道・擁壁・駐車場
- 宗派:曹洞宗
- 所在地:茨城県那珂郡東海村
- 構造:木造 (袖塀はRC造)
- 規模:正門7.34㎡ 袖塀両側各2.1m 参道約180m
- 工事種別:新築工事 外構整備工事
- 竣工年:2021年06月
住吉山長松院正門新築及び参道他整備の概説
(正門)
往時、境内の正門。東側の村道に面する石垣階段を登った場所に建立。昔は勅使門等として使用された、いわゆる向唐門と呼ばれる正面に唐破風を飾りつけた形式。境内を守護する東側結界であり、風格を保ちつつ、優しい雰囲気となるように心掛けた。
向唐破風造り六脚門、両袖塀付。正門:間口10尺、奥行8尺。屋根:銅板六ツ切一文字葺き、軒付:銅板包み五段、棟:瓦葺き、鬼瓦:獅子口。柱・破風等は欅、その他は米ヒバ。貫・台輪の上に三つ斗組、蛙股、虹梁、太瓶束。茨垂木、格子組天井。壁は腰板張り、上部漆喰塗。基壇床は御影石四半敷バーナー仕上げ、葛石・腰・狭間石は御影石本磨き。唐破風八双・散し・紋・長押等は銅板打出し金箔押し仕上げ、根巻は銅板打出しアクリル樹脂焼付黒色仕上げ。建具は正面唐戸、脇連子格子、藁座に上下軸吊、上下上落とし、煽止め、中央掛け錠。電気設備:庭園灯、正門アッパーライト、門灯、コンセント。
(袖塀)
強風を受けるため、耐風を考慮し、RC造とした。
両袖塀:長さ各7.0尺。屋根:瓦葺き。下見板張り、漆喰仕上げ、垂木・柱等化粧木部。
(参道)
東村道から正門をくぐり、紫陽花苑や客殿前を通り、本堂まで直線で約180mを石敷きとした。高低差は車いす対応(バリアフリー化)のため、階段ではなくスロープとし、手摺を設けた。境内電柱はすべて撤去し、電気配線は地中埋設とした。雨水排水設備を整備した。夜間でも本堂から紫陽花苑まで散策を楽しむことができるように、参道両側には行燈と庭園灯を整備した。
幅8尺6寸、総長さ約60丈。葛石・床石:基礎コンクリートの上に御影石ビシャン仕上げ、両脇アスファルト舗装。